ピラティス氏ストーリー
ジョセフ・ピラティス
(1883~1965)
現在では女性に人気のエクササイズですが、実は考案者は筋肉質のドイツ人男性。
このメソッドができてから約100年。
イギリスからドイツ、そしてアメリカへと広がっていきます。
幼少のころ
ピラティス氏は 幼少のころ喘息をはじめ、いくつかの病気を患っていて、健康になるために様々な運動をとりいれます。
そして、仏教でいう「禅」のような
「身体 、心、精神」のバランスをとるための方法として、
ピラティス(当時は”コントロロジー”)
心と身体をコントロールする哲学として発展させていきます。
戦争とインフルエンザ武勇伝
第一次世界大戦中、イギリスで拘留されている間、ピラティス氏は護身術の指導者として働きます。
収容所にいる間、病院の器具やベッドから多くのピラティス器具を作り出しました。
それを使い負傷兵へのリハビリをおこなっていたのです。
1918年 イングランドで過去最悪の死者数を出したザインフルエンザが大流行しますが
ピラティス氏と共にエクササイズを行っていた仲間は誰も死ぬことがなかった!と語っていたのは有名なお話。
NYのスタジオに通う 著名人たち
戦後、アメリカにわたり、ニューヨークでジムを開きます。
怪我を回復させるいい腕を持って居るという噂が広まり、上流階級の人々、ビビアン・リーやキャサリン・ヘップバーン、などの映画スターやダンサー、医師などへ指導をしていました。
乳がんとピラティス
ダンサーで弟子の一人(イヴ・ジェントリー)が乳がん手術をうけました。
当時の医療技術では、胸の筋肉を大きく取り除く方法だったため、二度とダンスには復帰できないと医師に言われてしまった、とピラティス氏に訴えます。
二人は共にリハビリに懸命に取り組み、結果、一年後完全に回復、ダンサーとしても復活します。
それは周囲の人を驚愕させ、奇跡ともいえるものでした。
戦争と平和。 ピラティス氏の想い
自分自身のからだを理解し、コントロールすること。
からだが健康的になれば、心身の状態がよくなり身体も心も正常に働きだす。
そうすれば人と争うことなどしなくなり、平和な社会が訪れるようになることを切に願い伝え続けていたそうです。
ピラティス6つの原則
1.集中
動かす細部へ集中すること。
2. コントロール
「理想的には、筋肉は意思に従って働くべきである」とピラティス氏は言います。
3.センタリング
動きは身体の中心からおき、それをパワーハウスと呼びます。
4.流れ(フロー)
優雅にスムーズに一定のスピードで動くこと。
5.正確に
スピードに任せて動きがおろそかにならないように正しく行われるようにします。
6.呼吸
呼吸は生れてはじめてするものであり、人生の最後に行うもの。
「空気がなくなって真空になるくらいまで、肺から全ての空気を吐き出すように」と教えていました。
ピラティスと裁判
2000年「ピラティス」という言葉の商標登録をめぐって裁判に勝利。
多くの人がその言葉を使うことができ、日本にも広まっていきます。
今では、からだを適切に動かすための運動療法の一つとして、リハビリやスポーツで研究され、取り入れられています。
ピラティスとは に戻る