インストラクターさん向け勉強会「伝え方」について
こんにちは(^^)/
セリーンピラティスのERIです
4月27日(木)にインストラクターさん向けの勉強会を開催しました。
以前、インストラクターの方々に伝え方(キューイング)について、こんなお悩みを頂きました。
☐レッスン中に、どう声をかけたらいいかわからなくなる時がある。
☐同じことを何度も伝えてしまう。語彙力や、伝え方の引き出しが少ない。
☐ここを使っている感覚がありますか?と聞いても伝わらない時、どうすれば良いか悩む。
わかります…
インストラクターになり5年ほどは先輩インストラクターさんのレッスンに参加して、文言をマネしたり、自分の声を録音して聞いたり色々試行錯誤したりしていました。
何をどう言うか、は信頼関係にもつながっていきますから、とても大切だと思います。
今回は、これを知っていると、言葉の引き出しや伝え方にエッセンスが加えられるんじゃないかな、
という内容をお伝えさせていただきました。
急遽来れなかった方が3名ほどいらっしゃいましたが、7名の方々とわいわい触れながら、骨のランドマーク、触れ方や見るポイント、声掛けについて考えていきました。
どうやったら伝わるか
レッスンを担当すると、難しく感じる壁
”どうやったら伝わるか”です。
どこを使っているのか、お客様に感じてもらえない、というのもあります。
そもそも
動くから感じられる=感じるから動ける。
自分の内や外がどうなっているのか、理解し感じることができるのは、感覚システムが正常に働いていることが大切です。
※五感や前庭感覚、固有受容感覚のこと
そこから身体認知(ボディースキーマ)が高まり→運動プログラムが作られていく。
ピラティスによりここが刺激されると良いですよね。
神経系や感覚システムとは何ぞや、について非常にわかりやすく解説されているオンラインコンテンツ
「ピラティスアカデミーコンディショニング」がお勧めです。
https://pilates-as-conditioning.com/
イストラクターがエクササイズを通して感じた感覚が伝わることを求めすぎてしまったり、エクササイズをすればするほど日常の動作が右肩あがりに良くなる、と考えるとオーバーコーチングになったり、エクササイズのためのエクササイズの練習になりかねません。
良い時もあれば、停滞するときもある。後退するときもある。
その中で、どうモチベーションを上げたり楽しさ、やる気、それぞれクライアントさんにとっての理想的な動きを引き出せるでしょうか。
学習方法
明示的学習とは
目的やポイントを明らかにし、言葉で意識的に伝え動かす事です。
例)○○さん、このエクササイズは、ここを使う目的があります。まず、ポイントとして…などの説明をする
暗示的学習とは
言葉の説明をせずに、動きを引き出す環境や課題の設定を行い、理想的な動きを引き出す事。
ここは、皆さん頭をひねっていました!
どちらの学習のほうが良いのかというのは文献などで出ていますが、どちらとも使いこなせる事が大事かなと思います。
参考文献 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30183763/
参考書籍 モーターコントロール 研究室から臨床実践へ
焦点のあて方
インターナルフォーカス(内的焦点)
カラダの内側、部位に意識を向けること。また運動のやり方、プロセスに意識を向けさせること。
例)○○さん、膝をひらいて、かかとから押す!肩を少し引き下げて…などなど
エクスターナルフォーカス(外的焦点)
自分のカラダ以外何らかの目標に、運動の注意を向ける事。またプロセスではなく、成果や結果に意識を向けさせること。
例)一輪車→行きたい場所
足を伸ばす→このクッションを押す
ついつい体の内側や、姿勢、動きに意識を向けさせるインターナルフォーカスを使いがちですが、動きの流暢さや調和が損なわれ、パフォーマンスが低下することがある。とも言われています。
(ガブリエル・ウルフ教授・「注意と運動学」)
ただ、筋肥大をさせたい場合はインターナルフォーカスのほうが効果的だそうです。
勉強会では、実際のエクササイズと交えて、これはインターナルフォーカスだけど、これはエクスターナルフォーカスだよね。こういう目的なある人にこのエクササイズを選ぶ場合、暗示的学習はどうやって引き出す?などなど練習していきました。
それぞれのお客様が、ピラティスを通してどんなことができるようになりたいのか
そのためにどういった動作をより良くしていきたいのか
その方にとっての、より良い動きを引き出す指導ができるよう、インストラクター同士で共にブラッシュアップしていけたらと思います。
次回は、
「股関節」のアライメント評価について
クライアントさんにとっての理想的な動きを見つけるには、アライメントの評価が大切だと考えています。股関節のつき方は、万人が同じではないからです。
安全にピラティスを行う為の股関節の評価を、実際に触れながら確認、練習していきます(^^)/
また告知させていただきます♪
参加者の方々の感想
●お客様に難しいですね、と言わせていたので、とても参考になりました!自分の癖に考え方が凝り固まりやすいので、とても良い学習になりました。
●キューイングは自分で考えていいんだ、習ったままじゃなくていいんだ、と気が楽になりました。練習します!
●とてもわかりやすかったです。指導の引き出しが少しずつ増えそうな気がし、今後分からない部分は自分で調べる!とう学習方法にしっかり取り組んでいけたらと思います♪
●とてもわかりやすかったのと、現場で必要な内容を教えていただきありがたいです!!
●とても聞きやすく楽しく受講できました。
●今まで学んだ中で一番分かりやすく、とっても学びになりました!現場感のある勉強会だったのですぐに使いたいと思います。
ご参加くださった皆さん、楽しい時間をありがとうございました!!
ERI