首の健康を保つための基本知識~頸椎の動きとは?~
首コリ、辛いですよね。現代病とも言えるストレートネック。
私たちの首=けいつい(頸椎)は
頭部の動きや姿勢を支える重要な部分です。
首がスムーズに動くことは、日常生活を快適に過ごすために欠かせませんね!
ここでは、頸椎の基本的な構造や動きと、その重要性について解説します。
頸椎の構造
頸椎は7つの骨からなり、頭部を支え、せきずい(脊髄)を保護しています。
これらの骨は、首を柔軟に動かせるように特別な形をしています。
7つのうち、上と下の動きの違いを確認してみましょう。
上位頸椎と下位頸椎
●上位頸椎(第1頸椎と第2頸椎)
7つのうち、上2つの骨のことを上位頸椎と言います。
屈曲ー伸展、側屈、回旋など、首の動きの初動を担当しています。
●下位頸椎とは、第3頸椎から第7頸椎のことを言います。
これらの椎骨は、側屈や回旋をしすぎないように動きの制限を行い、安定性をサポートしています。
ここで重要なポイントは、上位頸椎は動きを担当し、下位頸椎は安定性を提供する構造になっているという点です。
下位頸椎の併進運動によるうなずき
Shirley Sahrmann 運動機能障害症候群のマネジメントより抜粋
頸椎の動き
屈曲と伸展:
- 屈曲:首を前に倒す動きで、うなずくような動作です。
- 伸展:首を後ろに反らす動きです。
参考可動域:屈曲は約60度、伸展は約50度。
側屈:
- 首を左右に傾ける動きで、耳を肩に近づけるような動作です。
参考可動域:左右どちらも約50度。
回旋:
- 首を左右に回す動きで、視線を左右に向ける動作です。
参考可動域:左右どちらも約60度。
(座位における日本整形外科学会が推奨する可動域の目安)
頸椎の関節
●かんついこうとうかんせつ(環椎後頭関節):頭蓋骨と第1頸椎との関節で、屈曲、伸展、側屈に関与します。
屈曲動作の初動8度に関わるため、アゴが上がってしまう方、うなずけない方はここの関節周辺の筋緊張が考えられます。
●かんじくかんせつ(環軸関節):第1頸椎と第2頸椎との関節で、回旋に関与します。
●ルシュカ関節(luschka関節)
頸椎の側面にあり、脊髄神経を保護し、側屈や回旋の動きを制限します。
血液供給と頸椎の重要性
頸椎には椎骨動脈が走行しており、脳に重要な血液を供給します。
(左右の椎骨動脈は合流し、脳底動脈を構成し、脳幹、小脳へ血液を供給)
安静時の(成人)心拍出量の6分の1の動脈血を供給されているとも言われていますから、膨大な血液が脳に送られていることが分かります。
姿勢の影響で首に負担がかかると、頭痛や吐き気などの体調不良を引き起こすことがあります。
頸椎の協調性
首が適切に機能するためには
首(上位頸椎、下位頸椎)と胸郭(上位胸椎)の協調が重要です。
これらが連携することで、首の動きがスムーズで安定します。
また、首を支える筋は胸郭や肩甲骨、脊柱に付着していますので、そのアライメントを整える事も大切です。
ピラティスのエクササイズでいうと、スワンなど背骨を伸展するエクササイズでは、頸椎と上部胸椎のアライメントが非常に重要になります。
日常生活での注意点
スマホを見ながらの食事や、うつ伏せでスマホを見ることは、頸椎に負担をかける姿勢です。
また長時間同じ姿勢を避けるPCやスマホを見ている時間が長いほど、頸椎に負担がかかります。
こまめに立ち上がり、遠くを見るようにしましょう。
エクササイズ
首痛(頸部痛)におけるレッドフラッグ(警戒すべき症状)は、深刻な基礎疾患を引き起こす可能性があります。
首痛が筋肉の緊張などによるものであれば、適切な運動やストレッチが痛みの軽減に役立ちますよ!
特に、後頭下筋群の緊張をほぐすことが有効です!!
また、頸椎を支える、脊柱、骨盤、胸郭、肩甲胸郭関節の適正化を考慮することも重要です。
まとめ
頸椎は上部と下部で異なる役割を持っており、その役割が逆転すると首コリやストレートネックを引き起こします。
デスクやスマホからこまめに離れる時間を作り、日常生活の快適さを保ちましょう!
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それではまた
ERI(^^)/