太もも前の張り、原因は“骨盤”かも?

クライアント対応で意識したい評価とピラティスアプローチ
こんにちは(^^)/
セリーンピラティスのERIです
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「太ももの前が張って脚が太く見える…」そんなお悩み、実は多くのクライアントが抱えています。ピラティススタジオにも「トレーニングしてるのに脚が太くなる」といった相談が多く寄せられます。
今回はそんなケースに対して、私たちが実際にどのように評価し、ピラティスでアプローチしているかを紹介します。クライアントへの気づきにも、指導者の観察ポイントにもつながる内容です。
よくあるお悩みパターン
●歩いているだけでモモの前がパンパンになる
●スクワットをすると脚が太くなる気がする
●ヒップアップしたいのにモモばかり使ってしまう
このようなパターンは、骨盤と股関節の関係性にヒントがあります。
チェックすべき2つの視点
1. 骨盤のポジション評価(壁立ちチェック)
壁の前に立ち、体をまっすぐにしてみましょう。上半身が壁に付きにくく、みぞうちあたりまでスペースが空いてしまう/普通に立っているときは、骨盤が後傾しているように見えるのに、壁の前で立った途端、骨盤が前傾している場合、体幹での支えが失われて重心コントロールのためにモモの前が優位になっている可能性があります。

2. 股関節屈筋群(腸腰筋・大腿直筋など)の柔軟性評価(エリーテスト)
うつ伏せで膝を90度に曲げたとき、骨盤が前傾し始めるならば、大腿直筋などが短縮しているサインです。股関節が伸展できないと、歩行時、足を後ろへ蹴りだすことが難しくなり、モモの前で代償しやすくなります。

ピラティスでのアプローチ
骨盤の安定性を作る
呼吸・肋骨の動きとあわせて、ハムストリングスや内転筋を活性化。骨盤の位置を適正化する環境を作り、モモ前の関与を抑えます。

ハムで引く・モモ前を使わせない
ブリッジなどで踵から押す・引く感覚を育て、ふくらはぎ、大腿直筋に頼らない脚の使い方を再学習します。

股関節屈筋のストレッチ
リフォーマーでの股関節伸展ストレッチを行う際、骨盤が前傾しすぎないよう注意します。フォーム重視で、15度前後の可動域を意識。
実際の変化
ここから、股関節周囲筋の活性化などへつなげる事で「脚が軽くなった!」「お尻が初めてちゃんと働いた感じ!」などの声が多く、外見以上に使っている筋肉の変化を実感される方が多いです。
また、“ヒップアップ=脚やせ”の感覚も芽生えるようで、姿勢や歩き方にも変化が現れていきます。
指導者の視点として
このような評価・アプローチは、特に脚痩せ希望のクライアントや骨盤前傾傾向のある方に有効です。
もしピラティスを指導する立場であれば、「ただのストレッチ」や「きつい脚トレ」で終わらせず、評価→原因の見立て→再教育という流れを意識することで、指導の精度が格段に上がります。
コラム:なぜ腹横筋と股関節屈筋群の関係を知るべきか
近年のシステマティックレビューでは、体幹筋(特に腹横筋・内腹斜筋)の弱化が股関節屈筋群(腸腰筋・大腿直筋など)の過活動を引き起こすことが示唆されています。
腹横筋がうまく働かないと、骨盤を安定させられず、股関節屈筋群が代償的に緊張。結果としてモモ前の張りや腰痛が引き起こされることがわかっています。
- 【体幹筋弱化により腸腰筋・大腿直筋が過剰活動】 (Pilates to Improve Core Muscle Activation in Chronic Low Back Pain: A Systematic Review)
システマティックレビュー参照 - 【股関節屈筋群の短縮が腹横筋の活動を抑制し、姿勢悪化へ】 (Core Stability and Hip Exercises Improve Physical Function and Activity in Patients with Non-Specific Low Back Pain: RCT)
ランダム化比較試験(RCT)に基づく
太ももの前張りを根本から改善するには、モモ前だけでなく、体幹から見立ててアプローチすることが重要です。
おわりに
現在、当スタジオは満員のため体験枠は限られますが、Instagramやこのブログを通じて知識をお届けしています。
また、ピラティス指導者を目指す方向けにリフォーマー養成コースも開講しています。

様々な評価を組み合わせて、お客様の現在地を把握し、そこから最適なアプローチへ導ける。
私自身も含め、そんなピラティス指導者であり続けたいと考えています。
気になる方は、お気軽にお問い合わせ・フォローください!!
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一緒に学び、成長できる仲間をお待ちしています!
それではまた(^^)/